【協会】オランダ滞在記 vol.6


■ 旅、時々ユースホステル~旅やユースホステルに関するエッセイ~

『はじめてのバケーション~その2』
前回の旅はこちら



ドタバタで始まった旅は
電車でオランダのデン・ハーグという駅から
フランスのパリ北駅へと向かいました。

国から国への大陸横断長距離列車の旅!
と思いきや2時間ちょっとで到着。

ずっと行きたかった憧れの地だったのですが、
ヨーロッパに住んでいたとはいえ電車で着いてしまった事実に
飛行機で行く場所だろうと思っていた自分としては
不思議な気分になった事を今でも覚えています。

駅から出るとそこは、花の都パリ。

あちらこちらから、耳をくすぐられるような
小気味よいフランス語の会話が聞こえてきます。

さてガイドブックも持たずパリでの観光が始まりました。
時刻はまだ午前、宿に関しては職場の仲間から
『パリには日本円で3,000円も出せば、そこそこの宿が沢山ある』
と聞いていたので後回しにして散策を楽しむことにしました。

しかしこれが後々とんでもない事になるとは、
この時は知る由もありませんでした。

その後、適当にぶらり散策。
『ほ~パリはこんな感じか~』
『マクドナルドある』
『ここが地下鉄の駅か~』
『ん?』
『BOOK OFF?』
『BOOK OFFがあるー!!』

海外でお寿司屋さんとかラーメン屋さんを見るけると、
少し誇らしい気分になってましたが、
この時はちょっとした感動を覚えました。

さっそく店内に入ると、日本の漫画コーナーがあったり、
日本の小説のコーナーもあったり、
パリにも沢山の日本人が住んでいるのだな~と
関心していると『フランス』というタイトルの本が
目に飛び込んできました。

そうフランスの日本語ガイドブックでした。
2ユーロ(約300円)で売られていたので思わず購入。
ちなみに元値は980円でした。

ガイドブックも持たず始まった無謀な旅は、
到着から約1時間で最強のバイブルを手に入れたのでした。

今回の旅について自分の段取りの悪さを反省しつつも
なんともラッキーな事だと感謝しつつ再びパリの街を歩き始めました。
(続く)



Writer:出口就平(Deguchi Shuhei)
1974年生まれ。
2007年〜2010年オランダ、デン・ハーグに滞在、
和食レストランにて調理に従事する。
現在宇多野ユースホステル調理担当。

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