【協会】旅、時々ユースホステル『そうだ、鹿児島に行こう/^o^\(後篇)』



■ 旅、時々ユースホステル~旅やユースホステルに関するエッセイ~
そうだ、鹿児島に行こう/^o^\(後篇)

鹿児島2日目。
今日は指宿と知覧に行く計画を立てたが、昨日の桜島到着が
夜で島内の様子がわからなかったため、少し島内を歩いてみることに。
昨日はすでに真っ暗だったので桜島港から
タクシーを使ったものの、今日は歩いて行けそう。

港へ向かう途中、道の駅やコンビニなどがあった。
しかしローソンもファミマも茶色。



桜島はごつごつした大きい溶岩が多く、
茶色と緑がまず目に飛び込んでくる。

この景観を守るために景観条例があるのだろう。
ちなみに私の住んでいるあたりは京都市内だが、コンビニは普通の色である。

桜島港の近くにはお店のほか、
桜島ビジターセンターや国民宿舎、ジオパークの散歩道がある。





桜島自体は一周するのに時間がかかり、
港の反対側にも見所はあるが、
今日は指宿まで行かねばならない!
とりあえずビジターセンターへ。


▲なんとこれは砂絵で地面に描かれたもの。
一時期SNSでも話題になったようです。


▲安全帽ではなくヘルメットをかぶって登校。
カメラのマークは、観光客へ向けた「小学生を無断撮影しないでね」という注意書き。


▲「今日のオススメはキャラメルフラペチーノ!」みたいなノリの看板。
鹿児島の人にとって噴火は日常なんだなあ…。

桜島を含めた錦江湾(きんこうわん)一帯はジオパークに認定されており、
ポップな火山のキャラクターの絵が入った案内板がここそこにあってかわいい。





フェリーで鹿児島市街地に行き、知覧に向かう。
鹿児島中央駅から路線バスで1時間20分ほどかかる。

疲れのせいかバスに乗り込んでうとうとしてしまい、
起きると山道を走っていた。

鹿児島は山が多く、道もカーブが多い。
古いバスががたがた揺れる。
たくさんいた乗客も、私と若いカップルの2組だけになっていた。

終点の「特攻観音入口」で降りる。
駐車場や土産物屋を過ぎると、特攻平和会館があった。

まずは会館の周りをぐるりと歩くと、
観音像のある御堂や三角形の兵舎も見えた。

そもそもなぜ特攻会館に来たのか。
知覧の特攻会館を知るきっかけとなったのは、
THE BACK HORNの「コバルトブルー」という曲。

単純に好きだったのだが、
メンバーが知覧の特攻平和会館を訪れた際の衝撃によって
書かれた曲だということを知り、せっかく鹿児島に来たので行ってみることにした。

御堂でお参りしたあとチケットを買って会館の中に入ると、
思っていたよりも小さいように感じた。
古くからある公民館のような建物だ。
遺品が展示されているメインスペースの前に大きな絵が掛けられていた。
空飛ぶ戦闘機から特攻隊員を抱きかかえ、空へと導く天女の図だった。

特攻平和会館の所用時間を1時間と見積もっていたし、
会館も思ったより小さかったーのだがその見込みは甘かった。

展示ケースの下の何段もある引き出しにもまた遺品があり、
年表や多くの遺品を見ているとあっと言う間に時間が経ってしまう。

特攻隊というと20歳前後の青少年のイメージを持っていたのだが、
30過ぎの人や結婚して子どもを設けていた人など、様々な経歴の持ち主がいた。

特に印象に残ったのは、母が訓練地まで会いに来たものの
そっけない対応をしてしまったが、
それは気恥ずかしさからだったのです…という内容の文章。

彼は日記も残しており、日記から明るい性格がうかがえるのだが、
それだけに余計悲しく思えた。

まだ見たい気持ちはあったものの、
指宿に行く予定もあるので、路線バスに乗り込む。
1時間ほど揺られて指宿駅だ。



駅で観光マップを手に入れると、想定していなかった事実が判明。
指宿といえば砂蒸し風呂、もちろんこのために指宿にやってきたのだが、
どこも駅からは少し離れている。
しかも知覧での出発時間も遅らせているし、
今日の宿も桜島なので鹿児島市まで戻る必要がある。

悩みながら砂蒸し風呂一覧とにらめっこしていて、
また新たな事実に気づいた。

比較的駅から近かった砂蒸し風呂が、
「年2回のメンテナンス休館日」の日だった。

よし、帰ろう。
指宿に来たのは無駄では?とか無計画だからでは?
という人もいるだろうが、ふらふら旅して
ハプニングがあるのも思い出かなあと思う。
帰りは電車だ。



指宿から鹿児島中央駅に無事辿り着き、
駅にあったお土産ストリートをぷらぷらした。

鹿児島はごはんも美味しいけれど、お土産のお菓子も
リーズナブルで美味しいものがたくさんある。

昨日のスイートポテトも美味しかったけど、
今日はこの豚のクッキーにしようかな…と見ていると、店員さんと目が合う。

あ!
「もしかして、昨日の…」

その店員さんは、昨日仙巌園でスイートポテトを売っていたおばちゃんだった。

話を聞くと、仙巌園と同じ系列の店で、
たまにヘルプとして来ることがあるという。

でもいくつも同じお店があった中で、
買おうと思ったお店がそこだったとは…。縁とは不思議。

さて3日目。鹿児島旅行も最終日である。

今日はレンタカーで霧島神宮と温泉に行き、
そのまま空港まで向かうことにした。天気はあいにくの雨。

霧島神宮に向かう途中、湧水町の丸池湧水に立ち寄る。
名前の通りきれいな水が湧き出るこの地は、名水百選にも選ばれているという。



地元の人は4Lのペットボトルに汲みに来ていた。
水は透き通っていて、池はエメラルドグリーンのグラデーションが広がっていた。
雨だったのがかえって幻想的である。

霧島神宮は、平日だったこともありお客さんは少なかった。
こちらは雨で展望が悪かったのが残念。
ちょっと変わっていたのはおみくじで、4種類が一か所に集まっている。
緑色のおみくじが普通のおみくじなのだけれど、ポチ袋に入っているのがかわいい。



気になっていた「ラムネ風呂」は、炭酸のお風呂。
観光客より地元客のが多い。



こちらは車で行ったものの、霧島への道中は山道で道が暗く、カーブが多い。
平地と山道では所要時間が変わるもんだと実感。
でも知らない道を走るのはやっぱり楽しい。

空港に着いたがまだ時間に余裕があったので、空港前の「西郷公園」へ。
入場料無料で、展示は色あせている。一番の見どころは大きい西郷像でしょう!



しかし何故ミニ四駆。



これで3日間の鹿児島旅行は終わり。
でもきっとまた来る。

鹿児島というと何を思い浮かべるだろうか?
まず行きたいのは砂蒸し風呂だ。またね、鹿児島。





Writer:Sachiko Tajiri
エッセイ中では触れませんでしたが、桜島港にも遠藤保仁選手のコーナーがありました。定岡昭二さんの形跡は見つけられませんでした。W杯ガンバレ大迫くん。
現在京都ユースホステル協会職員。

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目的地としての関西空港(周辺)紀行

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